人気VTuberグループ「にじさんじ」に所属する小柳ロウさんの周辺で騒動が勃発しているようです。
事の発端は、運営であるANYCOLOR社が発表した一つの「注意喚起」。そこには、特定のライバーに対する誹謗中傷への警告ではなく、「小柳ロウのコラボ相手への攻撃が多発している」という、極めて具体的な事案が名指しされていたのです。
運営が特定のタレント周辺で起きているトラブルに対し、ここまで踏み込んだ声明を出すのは異例です。現在、ネット上では「真の犯人は誰なのか?」を巡り、疑心暗鬼の渦が巻いています。
運営が発表した「異例の声明」とは
通常の声明は「ライバーへの誹謗中傷をやめてください」という内容が主ですが、今回はベクトルが逆です。「ライバーの活動に関わる『他者(コラボ相手)』への攻撃」に主眼が置かれています。
以下は、今回発表された公式声明の要約です。
【公式声明の要約】
一部の者により、所属ライバーのコラボ相手に対し、以下のような迷惑行為が確認されています。
- コラボ相手への攻撃的言動や、配信を妨害する行為
- 所属ライバーと比較する形での誹謗中傷
これらの行為は複数のライバーのコラボ相手に対して発生していますが、特に「小柳ロウ」のコラボ相手への悪質な迷惑行為に関する通報を多くいただいており、現在対応を進めています。
(にじさんじ公式声明より要約・抜粋)
このように、「小柳ロウ」という個人名がはっきりと挙げられています。
運営は「迷惑行為を行っている人物」の属性(ファンなのかアンチなのか)については明言を避けていますが、「小柳ロウの周辺で、コラボ相手への加害行為が集中している」という事実を公式に認定した形となります。これが、「運営によるファンへの公開説教ではないか」と衝撃を与えているのです。
犯人は誰だ? 浮上する「別ライバーのファン」説
一見すると「小柳ロウのファン(リスナー)が、嫉妬や独占欲からコラボ相手を叩いている」という構図に見えます。しかし、SNSや匿名掲示板などのディープなファンダムでは、もっと複雑な議論が白熱しています。現在、ネット上では大きく分けて3つの説が入り乱れ、互いに犯人を押し付け合う状態に陥っています。
まず、既存のファンたちが最も強く主張し支持しているのが、ファンを装った「なりすましアンチ」による犯行説です。「本物のファンであれば、推しの顔に泥を塗るような真似は決してしないはずだ」という性善説に基づき、小柳ロウの評判を下げるために、アンチが意図的にファンを装ってコラボ相手を攻撃しているのだという見方です。
しかし、事態はそう単純ではありません。今回の騒動の最も闇深い部分として浮上しているのが、「関係性」を重視する「別ライバーのファン」が関与しているという説です。
小柳ロウさんは、特定の「同期ライバーA」や「先輩ライバーB」とのコンビやユニット(カップリング)が非常に高い人気を誇っています。そのため、「その特定のコンビ以外のコラボは見たくない」「私の推し(AやB)以外と仲良くしてほしくない」と歪んだ独占欲を抱いた相手方(AやB)の過激なファンが、嫉妬心から小柳ロウの新しいコラボ相手を攻撃しているのではないか、という疑惑です。
実際に掲示板などでは、「これは小柳リスナーの仕業ではなく、〇〇(別ライバー)のリスナーが暴れているんだ」といった責任転嫁や告発合戦が横行しており、議論は泥沼化しています。
もちろん、他責ばかりもしていられません。純粋に小柳ロウさんに恋をしている「ガチ恋」層や、彼の配信スタイルに口を出したがる過干渉なファン(指示厨)が暴走しているという、ストレートな「本人のファン」説も根強く残ります。運営への通報数が「特に多い」と名指しされている事実は重く、一定数は本人のファンが含まれている可能性も否定できないのが現状です。
本人の対応と「コラボ」への懸念
事態をより複雑にしているのが、小柳ロウさん本人の対応です。
これまで小柳ロウさんは、自身の配信コメント欄が荒れたり、他所へ迷惑がかかったりした際、「あれは俺のファンじゃなくてアンチの仕業だから」として、強く注意することを避けてきた節があるようです。
今回の重大な声明に対しても、引用リポストで「ご一読ください」と短く反応したのみでした。
これに対し、「毅然と注意してほしかった」という失望の声もあれば、「彼自身も、自分のファンなのか、相手のファンなのか、アンチなのか特定できずに困惑している被害者なのでは」と同情する声もあり、評価が分かれています。
しかし、犯人が誰であれ、確定してしまった事実が一つあります。それは「小柳ロウとコラボすると、何者かから攻撃されるリスクが高い」という認識が、界隈全体に広まってしまったことです。
他ライバーのファンからは「自分の推しを巻き込まないでほしい」といった悲痛な叫びが上がっており、今後の活動における「孤立」が懸念されています。
まとめ
今回の騒動がここまで泥沼化している要因は以下の通りです。
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運営が「小柳ロウ周辺での被害多発」を公式に認定したが、加害者の属性(誰のファンか)までは断定しなかったこと
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その結果、「私のファンじゃない、あっちのファンだ」という、他ライバーを巻き込んだ醜い犯人探し(魔女狩り)が始まってしまったこと
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問題を放置し続けてきた本人への不信感と、コラボ相手への実害が限界に達していること
加害者が「厄介なファン」なのか、「なりすましアンチ」なのか、あるいは「関係性に固執する別ライバーのファン」なのか。真相は闇の中ですが、推しの活動場所が守られるよう、一刻も早い事態の収束が待たれます。