にじさんじ所属の若手ライバー「早乙女ベリー」が、現在ネット上で激しい賛否両論の渦中にあります。
発端となったのは、ゲーム大会に向けた練習期間中の体調不良と、それに対する周囲への振る舞いでした。しかし、掲示板やSNSに投稿されたコメントを深く読み解くと、単なる体調管理の問題にとどまらず、運営による「プッシュ体制」への反発や、人気男性ライバーとの距離感、さらにはファン内での「世代間対立」の煽り合いなど、複雑な要因が絡み合っていることが浮き彫りになってきました。
今回は、彼女がなぜここまで議論の的となるのか、その背景にあるファン心理を深掘りします。
体調不良での強行出場が招いた「プロ意識」論争
スプラトゥーン大会に向けてチーム練習が行われる中、早乙女ベリーが喉や鼻の不調(副鼻腔炎など)を抱えながら参加を続けたことが議論の的となっています。チームメンバーが彼女の体調を気遣い、練習の切り上げや休養を提案する場面が見られましたが、本人は活動を継続。これに対し、「チームの士気に関わる」「気を使わせるくらいなら休むべき」といった厳しい声が上がりました。特に、無理をして参加することで周囲に「配慮コスト」を支払わせている状況が、社会人としてのプロ意識や協調性の欠如として批判的に捉えられています。
この批判の根底にあるのは、「自己犠牲的な頑張り」に対する受け止め方の違いです。ファン層にとっては「体調が悪くても責任感を持って取り組む健気な姿」として映る一方、アンチや批判層には「頑張っている自分に酔っている」「悲劇のヒロイン症候群」として映ります。特に組織やチームでの活動経験がある層からは、不調を隠して無理をすることが結果的にチーム全体のパフォーマンスや雰囲気を悪化させるリスクとして認識されやすく、彼女の行動が「ワガママ」と断罪される要因となりました。本人の意図とは裏腹に、「周囲への甘え」が透けて見えたことが火に油を注いでしまったようです。
実力以上の評価?「歌姫」ポジションへの厳しい視線
彼女への風当たりが強いもう一つの要因は、運営や周囲からの「歌姫」扱いと、リスナーが感じる実力とのギャップです。ライブ出演や共通衣装の話題が出る中で、「そこまで上手いか?」「一本調子でピッチも怪しい」といった辛辣な意見が散見されます。特に、箱内には他にも歌唱力に定評のあるライバーが多くいるため、彼女が抜擢されることに対して「不公平感」や「ゴリ押し」を感じる層が少なくありません。実力が伴っていないのに待遇だけが良いとみなされると、アンチ心理は加速します。
さらに、人気男性ライバーとのコラボ頻度の高さも、批判の燃料となっています。「数字を持っている先輩に擦り寄っている」という見方は、女性VTuberが男性ファンやユニコーン(処女性を求めるファン)だけでなく、相手方のファン層からも敵視される典型的なパターンです。彼女の場合、歌の実力評価への疑問とセットで「実力ではなくコネや営業でポジションを得ている」というストーリーを作られやすく、これが粘着質なアンチを生む土壌になっています。
【ネット上の声】
- 周りに悟られるぐらい体調悪いなら、無駄に気を遣わせる前に休めばいいのに。
- 歌上手いのは事実だと思うけど、箱内でもっと上手い人がいるから「歌姫」持ち上げは違和感。
- おばさんの嫉妬を買うにじライバーランキング1位おめでとうございます。
- RP(ロールプレイ)設定忘れてるだろ。パティシエ専門学生なのに道具も知らないのは無理がある。
(掲示板・SNSより要約)
崩れるRP設定と「嫉妬」で片付けるファンダムの分断
VTuberのアイデンティティである「RP(ロールプレイ)」の綻びも指摘されています。「パティシエを目指す専門学生」という設定でありながら、製菓道具の名称を知らない、料理の基礎知識が怪しいといった言動に対し、「設定を軽視している」「文化をリスペクトしていない」という失望の声が上がっています。VTuberにおいて設定は単なる飾りではなく、視聴者がその世界観に没入するための重要な契約です。ここが杜撰だと、単なる「配信者のアバター」としてしか見られなくなり、コンテンツとしての魅力が半減してしまいます。
そして、これら全ての批判に対して擁護側が「おばさんの嫉妬」という言葉で反撃している点が、事態をより複雑にしています。正当な指摘(体調管理やRPの矛盾)さえも「嫉妬」というレッテルで封殺しようとする過剰防衛は、かえって批判側の感情を逆なでし、「民度が低い」という印象を外部に与えます。ファン同士が「境界知能」「おばさん」と罵り合う環境は、新規ファンを遠ざけるだけでなく、ライバー本人が持つ本来の魅力すらも見えにくくしてしまう悪循環を生んでいます。
- 配慮を強いる「頑張り」:周囲に気を遣わせる形の努力は、プロ意識の欠如として批判されやすい。
- 実力と待遇の乖離:「歌姫」としての評価や運営プッシュに対するリスナーの納得感が追いついていない。
- レッテル貼りの応酬:批判をすべて「嫉妬」と断じる擁護層の攻撃性が、さらなるアンチを呼び寄せている。