学校から配られたChromebookを使っていると、「これって先生に監視されているのかな?」と不安になることはありませんか?
特に、パスワードを自分で設定した場合は「自分だけのプライベートな空間」だと思いがちですが、実はそこには大きな誤解があります。
パスワードを変えても「管理者」は中身を見れる?
結論から言うと、パスワードをあなたしか知らなくても、学校側はアカウントの利用状況を確認できます。
あなたが使っているメールアドレスの末尾(@の後ろ)を見てみてください。もし学校名などが入っている場合、そのアカウントの「所有権」は学校にあります。この場合、管理者は「Google管理コンソール」という機能を使って、ログイン履歴やいつどのアプリを使ったか、場合によってはGoogleドライブやメールの中身にアクセスする権限を持っています。
あなたが設定したパスワードそのものが先生にバレるわけではありませんが、管理者は「マスターキー(管理者権限)」を持っているため、生徒のパスワードを知らなくてもデータを確認したり、パスワードを強制的にリセットしたりすることが可能なのです。
Wi-Fiの履歴と監視ソフトの仕組み
はい、Wi-Fi経由での監視も可能です。学校のWi-Fiネットワークには、セキュリティのために「誰が」「いつ」「どのサイト(ドメイン)にアクセスしたか」を記録するログ機能が備わっています。通信の中身(入力したパスワードなど)までは簡単には見えませんが、「YouTubeを見ていた」「ゲーム攻略サイトを見ていた」といった情報は管理者側に記録されています。
さらに、Chromebook自体に「i-FILTER」や「InterCLASS」といった学習支援・フィルタリングソフトが入っている場合、Wi-Fiに関係なく、端末上の操作そのものが監視されている可能性があります。この場合、自宅のWi-Fiに繋いでいても、検索履歴や閲覧履歴が学校側のサーバーに報告される仕組みになっていることが多いです。
プライベートな検索や相談はどうすべき?
もし誰にも見られたくない検索や、プライベートな悩み相談などをしたい場合は、学校のパソコンではなく、個人のスマートフォンや自宅のPCを使うことを強くおすすめします。
「シークレットモードなら大丈夫」と思うかもしれませんが、学校管理の端末ではシークレットモード自体が使用禁止になっていたり、使えたとしてもWi-Fiのログや監視ソフトには記録が残ってしまったりします。「学校の端末はあくまで勉強道具であり、先生が後ろで見ているのと同じ」という意識で使うのが最も安全なトラブル回避法です。
システム不具合・仕様について
現在の学校用Chromebook(GIGAスクール構想端末など)は、仕様として「MDM(モバイルデバイス管理)」というシステムで一括管理されています。
これは先生が生徒の画面をリアルタイムで一覧表示したり、授業に関係のないサイトを一斉にブロックしたりするための機能です。すべての履歴を先生が毎日1つずつチェックしているわけではありませんが、「見ようと思えばいつでも見られる状態にある」のが仕様です。これは不具合ではなく、生徒をネットトラブルから守るための安全装置でもあります。
まとめ
- アカウントは学校のものなので、管理者はログやデータを見る権限がある
- Wi-Fiのログや監視ソフトによって、閲覧サイトは記録されている可能性が高い
- プライベートな検索や相談は、必ず個人のスマホやPCで行う
「監視」と聞くと怖く感じるかもしれませんが、基本的には安全に学習するための仕組みです。学校用と個人用をしっかり使い分ければ、過度に心配する必要はありませんよ。