【YouTube】荒らしコメントに反応すると通報が通らない?返信しちゃうとダメって本当?

 

YouTubeで好きなクリエイターの動画を楽しんだ後、コメント欄で他の視聴者と感想を語り合う。

これもYouTubeの醍醐味の一つですよね。

 

しかし、その平和な空間を突如として乱すのが「荒らしコメント」です。

「誹謗中傷」「動画と無関係な宣伝」「意味不明な煽り」…

そんなコメントを見て、思わずカッとなり、正義感から「それは違う!」と言い返したくなった経験、あなたにもありませんか?

 

しかし、その時ふと頭をよぎる一つの噂。

「荒らしに反応すると、通報しても意味がなくなるらしい…」。

これは果たして本当なのでしょうか? この記事では、そんなYouTubeコメント欄のギモンを解説していきます。

 

 

反応は「百害あって一利なし」

HIKAWA
アンチコメントがついたので返信コメントで反論しました。さらにYouTubeに通報もしました!これでアンチはBANされる?

 

まず結論からお伝えします。

「荒らしコメントに反応すると、通報が通りにくくなる」というのは、一概に嘘とは言えません。

むしろ、状況を悪化させる可能性が非常に高いです。

 

 

あなたが荒らしに対して感情的に返信することは、問題を解決するどころか、あなた自身を不利な立場に追い込み、荒らしを喜ばせるだけの結果に繋がりかねません。

 

HIKAWA
でも、黙っているのは悔しい!

 

その気持ちは痛いほど分かります。

しかし、なぜ反応してはいけないのか。

その理由をYouTubeのシステムの裏側から見ていくと、きっとご納得いただけるはずです。

 

 

なぜ「反応すると通報が通りにくくなる」と言われるのか?

HIKAWA
荒らしやアンチコメントに返信しちゃうと、通報が通りにくくなるって本当?

 

この噂には、大きく分けて2つの根拠があります。

「人間のレビュー担当者」の視点と、「YouTubeアルゴリズム」の視点です。

 

人間の目には「当事者同士の口論」と映るから

YouTubeへの通報は、まずAI(人工知能)が自動で判断しますが、悪質なケースや判断が難しい場合は、最終的に人間(レビューチーム)が内容を確認します。

ここで、あなたがどのような「反応」をしたかが重要になります。

 

例えば、以下のように荒らしコメントにあなたが反論したとしましょう…

  • 荒らしのコメント:「この動画つまんね。投稿者も頭悪そうw」
    (これはガイドライン違反の可能性があります)

  • あなたの返信:「お前みたいなヤツが見るな!人の悪口しか言えないのか、このクズ!」
    (これもまた、暴言としてガイドライン違反になり得ます)

 

この一連の流れをレビュー担当者が見たとき、どう判断するでしょうか?

 

彼らの目には、「一方的な荒らし行為」ではなく、「AさんとBさんの口論・喧嘩」と映ってしまいます。

YouTubeのポリシーは、当事者同士の争いに対して中立的な立場を取ることが多く、「どちらにも問題がある(喧嘩両成敗)」と判断されかねません。

 

その結果、元の荒らしコメントに対する措置が見送られてしまったり、最悪の場合、あなたの返信コメントまで削除対象と見なされたりする可能性があるのです。

これが、「反応すると通報が通りにくくなる」と言われる最大の理由です。

正義感からの行動が、結果的に荒らしを不問に付す手助けをしてしまうという、皮肉な結末を招くのです。

 

 

アルゴリズムが「注目コメント」だと勘違いするから

YouTubeのアルゴリズムは、「エンゲージメント」、つまりユーザーからの反応(高評価、コメント、返信など)が多いコンテンツを「価値が高い」「注目されている」と判断する性質があります。

これはコメント欄でも同様です。

 

あなたが荒らしコメントに返信すると、アルゴリズムは「お、このコメントは議論を呼んでいるな。みんなが注目しているに違いない!」と勘違いしてしまいます。

その結果、どうなるか?

 

その荒らしコメントが、コメント欄の上位に表示されやすくなってしまうのです。

本来なら誰の目にも触れず、ひっそりと消えていくはずだった不快なコメントが、あなたの「反応」というエサを得て、より多くの人々の目に晒されることになります。

これは、通報の成否に直接関わるわけではありませんが、問題を解決するどころか、炎上を助長し、不快な空間を拡大させてしまう行為に他なりません。

 

 

「低評価(バッド)ボタン」は押してもいいのか

HIKAWA
返信がダメなのは分かった。じゃあ、せめてもの抵抗として低評価ボタンを押すのもNGなの?

低評価(バッド)ボタンは、全く問題ありません。

むしろ、荒らし対策として安全かつ有効な手段です。

 

返信コメントとは、その性質が天と地ほども違います。以下の比較表をご覧ください。

比較項目 返信コメント 低評価(バッド)ボタン
匿名性 ない(誰が返信したかバレる) ある(誰が押したか絶対にバレない)
相手への通知 相手に通知が届く 相手に通知は届かない
目的 コミュニケーション・反論 「このコメントは良くない」という意思表示
アルゴリズム エンゲージメントと見なされ目立つ 低品質と見なされ表示順位が下がる
リスク 相手を刺激し、粘着される危険性 皆無

ご覧の通り、低評価ボタンは「ノーリスク・ハイリターン」な機能なのです。

 

あなたが低評価ボタンを押したことは、コメント投稿者にも他の誰にも分かりません。

そのため、相手を逆上させて粘着されるといった心配は一切無用です。

 

さらに、多くのユーザーから低評価が押されたコメントは、YouTubeアルゴリズムが「不適切」「スパム」「コミュニティにとって有益でない」と判断する重要なシグナルになります。

その結果、コメントの表示順位が自動的に下がったり、場合によっては非表示になったりする効果が期待できるのです。

 

これは、コミュニティの健全化に貢献する「静かなる抵抗」と言えるでしょう。

ただし、覚えておいてほしいのは、低評価と通報は役割が違うということです。

明らかな規約違反(差別的発言、個人攻撃、スパムなど)を見つけた場合は、低評価を押すだけでなく、必ず次の章で解説する「通報」をセットで行ってください。

 

 

荒らしに遭遇した際にすべき行動

HIKAWA
通報以外にも、荒らしやアンチコメント対策で出来ることはある?

 

徹底的に無視しましょう!

 

これが最も重要であり、最も効果的な防御です。

インターネットの世界には古くから伝わる格言があります。

「荒らしに触れるのも荒らし」「荒らしにエサを与えるな」

 

荒らしの最大の目的は、議論に勝つことでも、誰かを説得することでもありません。

彼らの目的は、「あなたの感情を揺さぶり、反応を引き出すこと」そのものです。

あなたが怒り、悲しみ、反論した瞬間、彼らの目的は達成され、心の中で勝利宣言をしています。

 

あなたの反応は、彼らにとって最高のエンターテイメントなのです。

その土俵に乗ってはいけません。あなたの貴重な時間と精神的エネルギーを、そんな無価値な相手のために1秒たりとも使わないでください。

無視は「負け」ではありません。無視は、相手を「存在しないもの」として扱う、最も知的で効果的な「勝ち」なのです。

 

まとめ

荒らしコメントは、インターネットという広大な世界における避けられないノイズのようなものです。

それにいちいち腹を立てていては、心が持ちません。

 

大切なのは、彼らの土俵に乗らず、システムのルールを賢く利用して、冷静に対処すること。

YouTubeをクリエイターとファンが健全に交流できる素晴らしい場所にし続けるために、私たち一人ひとりが賢いユーザーでありたいものですね。