X(旧Twitter)を見ていると、推しのアイドルやアーティストの歌番組の映像が流れてくることってありますよね。そこで不思議に思ったことはありませんか?
「なんでこの動画、テレビより画質が綺麗なの!?」
普通にスマホでテレビ画面を撮ってもああはなりませんし、ブルーレイレコーダーで録画したものをスマホに移しても、あそこまで綺麗にはなりません。
テレビの電波を「コピー」している
普通の録画(レコーダー)は、テレビ局から届いた映像を「保存用に少し画質を落として」記録しています。料理で言えば、作りたての料理をタッパーに詰めて冷凍するようなものです。
しかし、高画質動画をアップしている人たちは、パソコンに改造した特殊なパーツ(チューナー)を取り付けています。これを使うと、テレビ局が発信している「生の電波データ」を、劣化させずにそのままパソコンの中に保存できてしまいます。
つまり、冷凍保存ではなく、「シェフが作った料理をそのまま皿に乗せて持ってきた」状態です。これを専門用語で「TS抜き(ティーエスぬき)」と呼んだりしますが、要するに「放送局にある元のデータとほぼ同じものをパソコンに取り込んでいる」のです。
これが、画質が良い最大の理由です。
X(Twitter)のシステムを利用する
せっかく綺麗な動画を作っても、Xにアップロードすると、普通は画質がガクッと落ちてしまいます。X側が「データ量が重いから軽く(画質を悪く)しちゃえ!」と自動変換するからです。
しかし、高画質な動画を上げる人たちは研究熱心です。
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「このサイズなら画質を落とされない」
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「ここまでならギリギリ高画質のまま通してくれる」
という「Xのシステムの限界」を知り尽くしており、画質が劣化しないギリギリの設定で動画を作っています。
最近だと「6秒以内の動画は高画質になる」とされています。
絶対に真似をしてはいけない理由
ここまで「すごい技術」として紹介しましたが、ここからが一番伝えたいことです。
この行為は、著作権法違反(犯罪)です。
「みんなやってるから大丈夫でしょ?」と思っているとしたら、それは大きな間違いです。
完全に「泥棒」と同じです
テレビ番組や音楽には、作ったテレビ局や、出演しているアーティストの権利があります。それを勝手に全世界にばら撒く行為は、万引きした商品を駅前で配っているのと同じことになります。
アカウントが消えます(凍結)
X社は著作権侵害に対して厳しくなっています。テレビ局や事務所から通報があれば、あんなに頑張って育てたアカウントが一発で凍結(BAN)され、二度と復活できなくなります。
逮捕や賠償金のリスク
近年、テレビ局や芸能事務所は、違法アップロードに対して本気で怒っています。「ただのファン活動のつもりだった」では済まされず、警察に逮捕されたり、数百万円〜数千万円という莫大な損害賠償を請求されたりするケースも現実に行われています。
まとめ
Xで見かけるあの綺麗な動画は、「特殊な技術」と「高いリスク」の上に成り立っています。
見る側としては「綺麗だな〜」と楽しんでしまうかもしれませんが、投稿する側には「人生を棒に振るかもしれないリスク」がある危険な行為です。
推しを応援したいなら、公式がYouTubeにあげている動画を見たり、TVerなどの公式配信を見たりして、「正しく数字に貢献する」ことが、一番の応援になりますよ!