【なぜ?】「とおこ3D記念ライブ」は中止に追い込まれたのか?犯人は逮捕される?噂されている犯行動機とは?

 

2025年10月5日に、人気VTuber「とおこ」さんの活動における大きな節目となる「3D記念LIVE」のパブリックビューイングが開催されるはずでした。

しかし、待っていたのは、祝福の光景ではなく、あまりにも冷たく、悲しい「中止」の二文字でした。

 

発表された中止の理由は「悪質な犯行予告」。

 

この一報に、多くのファンが言葉を失い、悲しみと、そして犯人に対する静かな怒りを覚えたことでしょう。

本記事では、この痛ましい事件の概要を整理するとともに、犯人が問われるであろう罪、そしてその背景にあるであろう歪んだ動機について考察します。

 

 

事件の概要

まずは、事実関係を冷静に整理しましょう。

運営元である株式会社REJECTは、イベント開催予定日であった2025年10月5日より前の10月2日に、公式声明を発表しました。

その内容は以下の通りです。

 

『とおこ 3D記念LIVE パブリックビューイング』開催中止のお知らせ

2025年10月5日に新文芸坐で開催を予定しておりました本イベントは、安全上の理由により中止することといたしました。
本公演につきまして、安全配慮上見過ごせない悪質な犯行予告が確認されたため、会場様ならびに関係機関と協議を重ねた結果、ご来場者様・出演者・関係スタッフの安全を最優先に判断したものです。

 

この声明から読み取れるのは、運営側がギリギリまで開催の可能性を探りつつも、参加者の安全を確保できないという、苦渋の決断を下したということです。

チケット購入者への払い戻しは後日「LivePocket」を通じて行われること、そして本件がすでに警察をはじめとする関係機関へ報告・協力依頼済みであることも明記されています。

 

この発表は、SNSを中心に瞬く間に拡散されました。

ファンからは「残念すぎる」「とおこちゃんが一番辛いはず」「犯人は絶対に許せない」といった声が溢れ、祝福ムードから一転、コミュニティは悲しみと怒りに包まれました。

本人にとっても、ファンにとっても、かけがえのない記念日が、たった一人の身勝手な悪意によって踏みにじられてしまったのです。

 

 

犯行予告は「冗談」では済まされない 

HIKAWA
こういうので逮捕されると、その犯人は「軽い気持ちだった」「注目されたかった」とか言うんだよね。

 

もし犯人が捕まった後、そのような供述をしたとしても、その行為は決して許されるものではありません。

犯行予告は、明確な犯罪行為です。

今回のケースでは、主に「威力業務妨害罪」が適用される可能性が極めて高いと考えられます。

 

  • 【威力業務妨害罪とは?】
    これは、「威力を用いて」「人の業務を妨害する」行為に適用される犯罪です。(刑法234条)
  • 威力とは: 人の意思を制圧するに足りる勢力を指します。暴力や脅迫だけでなく、「会場を爆破する」「来場者に危害を加える」といった犯行予告も、相手に恐怖心を与え、正常な判断を困難にさせるため「威力」にあたります。

  • 業務の妨害とは: 実際に業務がストップしたかどうかだけでなく、安全確認や警備強化など、本来不要な対応を強いることで正常な業務の遂行を困難にさせた場合も含まれます。

今回の事件では、犯行予告によって運営会社がイベントの開催という最大の業務を中止せざるを得なくなりました。

これは威力業務妨害罪の典型的な事例であり、成立した場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

 

 

  • 【逮捕の可能性は非常に高い】
    「ネットの書き込みならバレないだろう」と考えるのは、あまりにも時代錯誤です。現代のサイバー犯罪捜査技術は、私たちが想像する以上に進化しています。

警察はプロバイダ(インターネット接続業者)に対し、裁判所の許可を得て発信者情報開示請求を行うことができます。

これにより、犯行予告が書き込まれた日時やIPアドレスから、契約者情報を特定することが可能です。

たとえ海外のサーバーや匿名化ツールを使っていたとしても、捜査機関は粘り強くその痕跡を追跡します。

 

過去にも、アイドルや声優のイベントに対する脅迫で逮捕された事例は枚挙にいとまがありません。

「ほんの出来心」が、人生を棒に振る取り返しのつかない過ちになることを、犯人は知るべきです。

 

 

【考察】一体なぜ?犯人の歪んだ動機に迫る

ここからは、なぜ犯人がこのような凶行に及んだのか、その動機について考察します

もちろん、これは憶測の域を出ませんが、VTuber業界で散見されるトラブルの背景を鑑みることで、事件の本質に近づくことができるかもしれません。

 

※注意:以下の考察は、特定の個人や団体を犯人と断定するものではなく、あくまで一般的な心理分析として展開するものです。

 

 

  • 最も考えられるシナリオの一つが、熱狂的すぎるファン、いわゆる「ガチ恋勢」や「厄介ファン」と呼ばれる層による犯行です。

VTuberという存在は、ファンとの距離が近く、双方向のコミュニケーションが魅力の一つです。

しかし、その近さが一部のファンに「自分は特別な存在だ」「推しは自分のものだ」という過度な思い込み、すなわち独占欲を抱かせてしまうことがあります。

 

3D記念ライブのような大規模なイベントは、タレントが個人のファンとの交流から、より広い世界へ羽ばたいていく象徴的な出来事です

それはファンにとって誇らしいことである一方、一部のファンにとっては「自分の手の届かない場所へ行ってしまう」という喪失感嫉妬を掻き立てるきっかけにもなり得ます。

その歪んだ感情が、「みんなの推しになるくらいなら、いっそイベント自体を壊してしまいたい」という破壊的な思考に繋がったのではないでしょうか。

 

また、自分の行動一つで大きなイベントを中止に追い込めた、という歪んだ承認欲求や万能感を得たいがための犯行という可能性も否定できません。

それは「好き」という感情が満たされない苦しみから、注目を集めるための「攻撃」へと転化した、悲しい愛憎の姿と言えるかもしれません。

 

 

  • もう一つの可能性として、とおこさん本人ではなく、彼女と交流のある他の配信者、特に男性配信者との関係性に起因する動機も考えられます。

VTuber界隈では、コラボ配信は日常的な光景です。

しかし、一部のファンは、自分の推しが他の配信者と親しくすることに対し、強い拒否反応を示すことがあります。

これは、自分の所属するコミュニティを守ろうとする「縄張り意識」や、推しを他者から遠ざけたいという「排他的感情」の表れです。

 

もし犯人が、とおこさんとコラボした特定の男性配信者のファンだったとしたら、その動機は「自分の推しに近づくな」という嫉妬心かもしれません。

とおこさんの晴れ舞台である記念ライブを妨害することで、彼女本人と、彼女と親しい自分の推しへの見せしめや警告にしようとした、という構図です。

この場合、攻撃の直接的な対象はとおこさんですが、その根底には、自分の推しを巡る複雑なファン心理が渦巻いていると考えられます。

 

どちらの説にも共通しているのは、「自分の思い通りにならない現実に対する、暴力的で身勝手な反抗」です。その歪んだエネルギーが、多くの人々の楽しみとクリエイターの努力を無に帰したのです。

 

 

この事件の被害者になってしまった人たち

今回の事件で失われたものは、単なる一つのイベントだけではありません。

  • ファンが失ったもの
    この日のために仕事を調整し、遠方から来る準備をし、サイリウムやグッズを揃えていたファンもいたでしょう。彼らが失ったのは、かけがえのない「時間」と「思い出」、そして何より「イベントを安心して楽しめる」という信頼です。

  • 本人が失ったもの
    とおこさん本人の心痛は計り知れません。ファンに最高の姿を見せるため、どれだけの準備と努力を重ねてきたことか。その努力を踏みにじられた無念さ、ファンへの申し訳なさ、そして自身の安全が脅かされた恐怖は、今後の活動にも影を落としかねません。

  • 業界が失ったもの
    最も深刻なのは、「脅せばイベントは中止させられる」という悪しき前例ができてしまったことです。これにより、他のクリエイターや運営会社も今後のイベント開催に際し、過剰な警備や対策を強いられ、活動が萎縮してしまう恐れがあります。これは、表現の自由そのものに対する脅威と言っても過言ではないでしょう。

 

昨今、他にもVtuberのイベントに対して脅迫文が送られ、イベントが中止する事件が相次いでいます。

いわゆる「割れ窓理論」で、こういうことをやってしまう人たちが連鎖的に犯行を行う雰囲気ができているのかもしれません。

どこかで、この悪い流れを止めるようなこと(例えば犯人が逮捕されたニュースが大々的に取り上げられる等のこと)が起きて、これ以上このような事件が起きないことを願います。

 

おわりに

「とおこ 3D記念LIVE パブリックビューイング」の中止は、単なる一つのイベントの中止ではなく、私たちの愛するカルチャーが抱える闇を浮き彫りにした事件です。

一人(?)の身勝手な悪意が、どれだけ多くの人の時間、努力、そして心を傷つけるのかを、私たちは改めて突きつけられました。

今はただ、事件の早期解決と、犯人が法に則って正しく裁かれることを願うばかりです。

 

そして何より、とおこさんをはじめとする関係者の皆様の心が、少しでも早く癒えることを祈っています。